不安に根ざしたキャリアの選択

寒いです。朝に強くなりたい。

今日のテーマはキャリアの選択と不安の関連性。

要するに、キャリアの選択に際して「不安」に根ざした選択をするせいで、より重大な決断を先延ばしにしない方がいいよって話。

君の両親は、大きな個人的リスクを冒して注目に値するキャリアを目指すよりも安全第一でやってほしいと思うだろう。だから両親の君への忠告は、他の誰の忠告よりも不安に根ざしたものとなるはずだ。不安に根ざした忠告では失わないことが重視される。でも、失わないようにしようと考えるのは勝利への道じゃない!勝利者はリスクを冒すものだ。彼らは他の人たちがいるところではなく、自分のいきたいところについて考えるのだ。

そうだ。僕の父親は特にそうだったな。僕は新卒で入社した会社に3年勤めて今の会社に転職したんだけど、僕が当時働いていたのは大きな会社の(事実的な)孫会社だったから、父親が転職に反対することは目に見えていた。だから僕は転職活動中も家族には相談せず、結果だけを報告した。父親は難色を示したが、親戚のおじさんにたしなめられて渋々納得してくれた。(ちなみにこのおじさんは、父親よりも遥かにビジネスで成功した人だった。つまり、僕の父親の価値観とはそういうことだ。)

とはいえ僕自身、いつでも不安から解放されたキャリアの選択ができているかというと、そんなことは無い。ということでやってみよう。

キャリアに関する君の最大の不安は何だろうか。君のこれまでのキャリア選択の中で新しいものを2つか3つ念頭に置いて考えてほしい。重大な決断である必要はない(なにしろ、君が不安に根ざした選択を行っているとすれば、重大な決断をしているとは考えにくいからね)。(中略)それらの選択のリストを作成し、それぞれについて正直に評価を下してほしい。その選択がどれくらい不安に左右されたか?

ちょいと表にしてみた

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こうやって見ると、わりとサクサクキャリアに関する決断をしている感じもするけど、実は一つ一つの決断をするのにかなり時間がかかっていたんだよね。(特に転職の時にはキャリアコンサルタントに相当迷惑をかけてしまった。)

直近だと、1と2の選択に関しては迷いがけっこうありました。2.の打診を受けた自分は特に迷いもなくリーダー職に就くことに決めました。オファーの内容は半年後だったけど、比較的小さい規模のチームのリーダーを経験することは、今後のステップアップに向けて良い影響を及ぼすだろうと思ったのです。ところが、その少しあとに参加した社内の送別会で、話の流れが変わってきました。先輩と酔っぱらって色んな人に絡んでいたとき、ビジネス部門のマネージャーから「俺のとこで働けよ!」と声を掛けられたのです。そのときは酔っぱらった勢いで話していたこともあって、「是非是非!」とか言ってました。「まあ酔っぱらって話していたし、本気じゃないだろうな〜」なんて思っていたのすが、それから数週間すると、本当にそのマネージャから当時の自分のマネージャに異動オファーが来たのです。当時僕が所属していた開発チームのマネージャは、自分宛に来たオファーということを隠して、メンバー全員から異動の希望者を募りました。

その時に僕は開発チームのリーダー職に就くということと、ビジネス部門で働くことのどちらを取るべきかということで非常に悩みました。その時所属したチームのリーダーになることは確かに魅力的でした。エンジニアを束ねて、チームとして結果を求めれば、自分一人で出せる結果よりも大きな目標に向かうことができます。一方ビジネス部門に異動すれば、メンバーとして求められる働きが全く変わります。ビジネスが生み出すお金に対してコミットしていくことが求められるのです。悩む中で、僕はビジネス部門の先輩に相談したのですが、その時の言葉が決め手になりました。僕より10歳も年上&子供が二人もいる方なのですが、「15年くらい社会人やってるけど、基本的に迷ったらやってみる方を選ぶようにしてるよ」とさらっと言ったのです。僕にとって、どちらの選択肢がよりチャレンジングであるかは明白でした。そのときの迷いの根本には、チャレンジに対する不安があったのです。そのままリーダーになることもある程度のチャレンジではあるものの、ビジネス部門に異動することの方が、遥かに大きな変化を自分に強いるものだと分かっていました。だからこそチャレンジすることに迷いを感じていたのです。その先輩と話す中で、チャレンジすることに対して、不安以上に期待が大きくなり、結果的によりチャレンジングな選択をすることができました。不安であることを認めて、それを乗り越えている人からアドバイスを貰えたことは、非常に幸運なことでした。

この選択が正しかったかどうかをしる術はありませんが、きちんと不安と向き合えば乗り越えることはできる、という自信を持つことができました。

とりとめも無くなってしまいましたが、今日はこのへんで。