#RSGT2019 参加ログ1日目
11月、macの前で正座待機してチケットをゲットしたRSGTの1日目が終わりました。
印象に残ったフレーズとそれに対する自分なりの意味づけをメモしておきます。
内容の要約ではありませんので、あしからず。
Gabrielle Benefield - Outcome Delivery: delivering what matters
Gabrielle さんのkeynoteでした。
前半はデザインの話から始まり、後半アジャイルな話題に急加速していき最初からダイナミックな展開で、期待をはるかに超えたエキサイティングな内容でした。
そして公式サイトから各種ツールを配布されています!
印象に残ったフレーズ
- もはやアジャイルはシンプルでない
- とにかくwhy? なぜそれをやるのかを全員で納得できるまで話す。
- 計測できるもの=得られるもの。計測できないものからは得られない。
- ただアウトプットをするだけでなく、どのくらい目標に近づけたかを計測する
自分への意味づけ(自身への問い)
- メビウスのキャンバスは永続的に価値を届けるための考え方。これをどうやって適用できるのか、今は使えないのかを考えてみる
- 自分が何をやっているのかわかっているのか?要件だしてもらうの待ってるだけなのか?
- 自分の活動は誰のどんな問題をどのくらい解決しているの?(定量的に言えない今の自分には苦しい問い)
Matteo Carella - Coaching resilient Scrum teams
Matteo さんのアジャイルコーチのお話。
とても大きな組織(2000名規模)に、少ないアジャイルコーチ(10数名)がどのように変革を促していった内容でした。
印象に残ったフレーズ
- 普遍的な成功モデルはなく、会社ごとに必要なモデルが自然発生してくるはず
- 限られたリソースでどれだけチーム・会社にインパクト(成果)を与えられるか
- 実装ではなく原則をコンパスとする
- レールの敷かれた電車ではなく船で航海にでるようなもの。その時に必要なのは計画ではなく、地図とコンパス。
- 不確定性・不安定性にチームとしてどうやって臨むか→キーワードは弾力性resilience(チームが生き残るちから)
- 土壌を作り、その中でアジャイルな何かが芽生えるように導く
- 会社とはエコシステムそのもので、プロセスと文化が相互に影響を与える
- ヒエラルキーではなく非公式なネットワークが重要
- 組織は生き物だ、本当にアジャイルな職場というのはその職場から生まれくるもの。どのように人々が繋がりコミュニケーションをしているかが本当に重要。
質問
[Q] コーチングコンパスの右上、非定型のチームとは具体的にどのようなコミュニケーションをとって、何をどのようにしてカイゼンしていったのかを知りたい
[A] プロダクト開発ではない、例えば広告運用などを行なっているチームではスクラムの導入はできない。
だが、アジャイルなプロセスを導入することはできる。
上記の広告運用などを行なっているデジタルマーケティングチームでは、カンバンによる可視化による作業の無駄の排除、広告パフォーマンスの継続的な改善によるコスト最適化など。
自分への意味づけ(自身への問い)
- 地図とコンパスを自分で作って常にアップデートしているか?レールを探して乗ろうとしていないか?
- スクラムやアジャイルの原則を見失ってはいないか?
- 自分たちのチームの弾力性はどうやって可視化できるだろうか?
Takuo Doi - 行動分析学に基づくScrumの導入
お昼休憩のとき、ふと隣に立っていた人に話しかけてみたらこのセッションのDoiさんでした。
立ち話でこのセッションのことをざっくり聞いて、俄然興味が湧いて参加しました。
印象に残ったフレーズ
- scrumの習得の難しさは状況によって解決策が変わるところにある
- 開発プロセスに従うのでなく、そこにいる人に従う
- 行動分析学は目の前の行動を変える変数を実験によって探る方法論をもつ。何かができない、を人の意志の弱さや能力のせいにしない
- 必ず好子が出現するよりも確率的に好子がでる方が行動は継続する
- 悪子によるマネジメントの方が即効性があるけど、モチベーションの低下が起きやすい
- 目先の好子、悪子に囚われた行動に陥りがちだが、長期的に逆に作用するものがある(筋トレが続かない、カロリー高いおやつ食べてしまうなど)
- 行動分析学をscrumに応用するには、まず対象とする行動を特定して、その行動の先行事象・後続事象を分析、そして好子を増やすもしくは悪子を減らすことで行動が改善されるかを検証する
- scrumの原則によればうまく行っていないのは定められたロール・イベント・成果物のいずれかであるはず
- 同じ事象であっても好子と捉えるか悪子と捉えるかは個人によって変わる
自分への意味づけ(自身への問い)
- プロセスに頼りすぎていないか?チームの個人にきちんと目を向けているのか?(特に最近自分に最適化しすぎていたので耳痛い)
- チームで起こっていることについて、能力ではなく事実として客観的にどんな行動を改善したいのかを考える
- 目先にとらわれた行動をしてしまう自分を変えるために、仮説を立てて検証せよ
Mitsuyuki Shiiba - ちゃんとやってるのになんかうまくいかないスクラムからの脱出
タイトル的にぐさっとくる感じで参加しました。
とても熱量高く、惹きつけるものが強かったです。
印象に残ったフレーズ
- やったことマップはあくまでも結果。最初から描けていたわけではない
- 形骸化したレトロスペクティブはリアルの感触を大切にしつつ感謝と対話を中心に
- 一本道を作って、平行作業をやめる
- コードレビューの基準は、チームとしてそのコードに納得しているか
- 希望的な観測ではなく、過去の実績に基づいた計画を立てる
- スプリントゴールは誰がみてもわかるものにして、デイリースクラムでそこにたどり着けそうかを確認する
- いきなり全ての実装をリリースすることを目標にすると厳しいので、ステージング環境でハマりそうな道のりを一度歩いてみる、それ自体をゴールとして設定する
- できないことがあるのは事実だけど、できていることもある。そこに目を向けつつチームに頼る
- スクラムは期待を打ち砕く。現実を見なければ改善が進まない
- スクラムの基本から外れている部分には期待値が入り込みやすい
自分への意味づけ(自身への問い)
- スクラムから外れているところをもう一度見直そう
- そこに入り込んでいる期待を認識する(チームで)
kyon_mm - 超Scrum入門〜未完成フラクタルと15minSprint〜
とにかく映画が最高でした。
印象に残ったフレーズ
- 超個体を目指す。設計書や指示はない。コンパクトなルールに個体が従って行動することで美しいものを生み出す
- いつモブ/ペア/ソロワークをするか、そのきっかけづくりは難しいので、15分ごとにきっかけを作る
- アートとしてのKPT
- 定量化できない改善策ではふりかえったところで右往左往してしまう
- 短い期間での正のフィードバック(改善する)&長い期間での負のフィードバック(意味をなさなくなったこをやめる)
- やれてないことは、本当はやりたくないことなのでは?
- 気を回していてすり減る部分は自動化して受動的になる
自分への意味づけ(自身への問い)
- 気を回してすり減ってしまっているポイントを洗い出す
- 改善策、定量化できてる?
まとめ
このほかにも、きろーさんにコーチセッションの時間をいただいたり、合間のLTを楽しんだり、ネットワーキングの時間で濃い話をたくさん聞けたりしました。
総じて最高すぎるので明日に向けてそろそろ寝ます。